療術について | kitarouryoujutsuin

療術の前に

氣太浪は30年以上にわたってあらゆる症状の根本原因に対する療術を実践してきました。

人間の生活環境は日々変化しているのに、療術方法はなぜ変化していないのか。不思議に感じます。生活環境が変わっているということは、当然人間の骨格・筋肉も変化しているはずです。労働環境、スポーツ人口の増加、パソコンの普及など現代人が身体に抱える負担は昔とは大きく異なってきています。しかしながら多くのツボ療法や背骨・骨盤矯正法などでは、背骨や骨盤の位置を無理に矯正したり、症状（痛み）が現れている部分のみを揉むといった非常に単純な療術法をとっています。心身に関するすべての情報が脳から発信され、脊髄を通って伝達されるという人体の仕組みを考えれば、「背骨や骨盤のズレのみを矯正する」「コリのある部分を局所的にマッサージする」という表層的な療法には高い効果を期待することはできないと考えられます。実際あらゆる症状（痛み）の原因は、多くの場合、その部位と関連するさらに深いところにあります。氣太浪は「このツボを押せば必ず治る」「ずれた骨を局所的に矯正すれば根治する」ことなどあり得ないという考えのもと、30年以上にわたって療術を実践してきました。

当院ではカウンセリングを重要視しております。症状の原因を見つけ出すことが療術の第一歩であり、原因の究明にはカウンセリングが欠かせないからです。

具体的には、会話をしながら「そういえば症状が出る以前、こんなことがありました」という話や身体の反応などをもとに、症状が出る前段階で起きている何か（原因）を探ります。原因となるものを捉えなければ、基本的な改善はあり得ません。そして症状の根本を探っていくと、個々人のクセに辿り着くことが非常に多いのです。

氣太浪の療術はカウンセリングから始まります。

当院の療術の特徴として、脳への神経伝達を行うことが挙げられます。

人体の末梢部である頭部（頭蓋骨・顔面骨）の縫合を調整することで諸症状の原因となる脳からの指令を緩和していきます。要するに症状を持つ方自身の脳が身体を治す指令を出すよう促すのです。頭蓋骨・顔面骨にある縫合関節を調整すると脳が自然と全身のバランスを取り始めます。効果としては、たとえばひどい肩こり症状を持つ方であっても側頭部に20～30秒ほどの手技を行うだけでほぐれることもあります。

肩こりや腰痛など身近な症状でも、神経が集合している箇所（頭蓋・顔面骨）を基定部として各手足、仙腸関節、尾骨といった末梢部から行う療術には、最小限の刺激（負担）で高い効果を望めます。

※ケガや事故など外的（直接的）要因による筋肉や筋膜、靭帯、骨などのズレには、局所的な術式をとる場合もあります。

※人が常に重力によって受けている床反力（床から反発される自重の力）を原因とする各関節の痛みや顎などの頭蓋顔面骨の歪みにも対処できます。

療術は安全であることが第一

筋肉の構造上、症状のある部位をただ揉んだりしたところで粘土のように柔らかくなることはあり得ません。むしろ炎症反応による貧血状態など症状の悪化を伴うケースもあるため、刺激はなるべく少ないことが望ましく、「療術に力など必要ない」とさえ言えます。症状のある部位への強い刺激は炎症の原因となり、揉み返しなどの後遺症にもつながるため、危険も伴います。実際、最近よくあるほぐし専門院などでは救急車搬送などの事故も多発しています。また当然のことですが、特に子どもやご高齢の方たちにはなるべく負担のかからない療術を心がけており、軽度の症状であれば家庭でできるマッサージや体操、ケアの方法もお伝えしています。